農業機械にとって、トラクターはなくてはならない存在です。しかし、高価な機械だからこそ、長く使えるようにメンテナンスは欠かせません。そこで今回は、ブルーシートを使わず、汚れを落とし、野ざらしにしない、という3つのポイントに絞って、トラクターを長持ちさせる秘訣をご紹介します。
1. ブルーシートは逆効果?適切な保管方法とは
多くの農家の方が、トラクターをブルーシートで覆って保管しているのではないでしょうか。しかし、実はブルーシートは必ずしも良い方法ではありません。密閉状態になると、内部に湿気が溜まり、サビやカビの原因となってしまいます。
適切な保管方法は、以下の通りです。
- 屋内保管がベスト: 雨や風を防ぎ、温度変化を抑えられる屋内保管が理想です。車庫や倉庫があれば活用しましょう。
- 屋外保管の場合は日陰を選ぶ: 屋内保管が難しい場合は、直射日光を避け、風通しの良い日陰に保管しましょう。
- カバーは通気性の良いものを: ブルーシートではなく、通気性の良い専用のカバーを使用しましょう。近年では、防炎・防水機能付きのカバーも販売されています。
2. 汚れはこまめに落とす
泥や土埃などの汚れは、放置するとサビや腐食の原因となります。使用後は必ず水洗いし、汚れを落としましょう。特に、以下の部分は念入りに洗いましょう。
- エンジン周り: エンジンオイルや燃料などの汚れが付着しやすいので、丁寧に洗い流します。
- 車体: 泥や土埃が溜まりやすい車体も、ブラシなどでこまめに掃除しましょう。
- タイヤ: タイヤの溝に詰まった泥や石は、パンクの原因となるので、しっかりと取り除きます。
3.野ざらしは厳禁!適切な場所での保管を
雨や風、日光などの外的要因は、トラクターを劣化させる大きな原因となります。たとえ短時間であっても、野ざらしは絶対に避けましょう。
- サビ: 雨水や湿気によって、金属部分が錆び付き、腐食が進行します。特に、エンジンや駆動部などの重要な部品にサビが付着すると、故障の原因となります。
- 塗装劣化: 紫外線による塗装の劣化は、色あせや剥がれの原因となります。塗装が剥がれると、金属部分がむき出しになり、サビやすくなります。
- ゴム部品劣化: タイヤやホースなどのゴム部品は、紫外線や熱によって劣化し、ひび割れや破損を起こしやすくなります。
- 電気系統のトラブル: 雨水や湿気が電気系統に侵入すると、ショートや感電などのトラブルを引き起こす可能性があります。
ブルーシートを使わず、汚れを落とし、野ざらしにしない。この3つのポイントを意識することで、トラクターを長持ちさせることができます。日々のメンテナンスを怠らず、大切に使えば、トラクターは長く農業の力強いパートナーとなってくれるでしょう。